「事例1 80代ひとり暮らしの女性」
介護サービスなどを利用しながら生活していましたが、物忘れが進み、書類の手続きや銀行でお金を下ろすことができなくなってきました。今後のことが心配になり、本人が成年後見制度の申立てを行った結果、保佐人がつき、支援が開始されました。
「自宅に住み続けたい」という本人の意思をチームで共有しながら、保佐人が中心となって在宅生活を支えています。保佐人は定期訪問の際に、本人との会話を通じて意思を確認し、希望するサービスや必要と思われる契約等の手続きを行っています。近頃は本人が在宅生活に不安を感じている様子のため、保佐人と関係機関で連携し、本人の意向、状況を把握しながら対応しています。
先日は、本人との会話から、昔通っていた寿司屋を懐かしむ様子がうかがえたため、昼食を手配したところ、食べやすいサイズのお寿司を大変喜んで食べていました。事務手続きだけでなく、本人の楽しみなども踏まえた寄り添った支援を今後も行っていきます。
「事例2 50代の知的障害のある男性」
親亡き後の将来を本人や母、周りの支援者などが心配し、母が成年後見制度の申立てを行った結果、成年後見人がついて支援が開始されました。
母の入院にともないショートステイを利用した際に、仲間と過ごす楽しみを知り、今後もこのような生活を続けたいという様子が見られました。その後、本人、母、成年後見人が一緒に施設の見学などを行い、少人数での共同生活を送るグループホームへの入所と、軽作業などを行う通所施設の利用を開始しました。
成年後見人は定期訪問の際に、本人の生活を見守り、気持ちの変化などを確認しています。今後も、母と施設職員の三者で情報を共有しながら、本人がいきいきとした生活を送れるように、寄り添った支援を行っていきます。
品川成年後見センター 活動実績(令和6年12月31日時点)(10.5MB)
品川成年後見センター開設20周年記念リーフレット